お盆の日のこと

タイトル：お盆の日のこと

ハンドルネーム：ナイルさん

これは僕が体験した不思議なお話です。

怖くはないかもしれませんが、一応聞いていってください。

あれは小学生の時のお盆の日のことです。

お盆といっても特に何もすることのなかった僕は、外をふらふらと遊び回っていました。

田舎ですから、カラオケとかゲームセンターもありません。

草をむしったり、水切りをして遊んでいました。

しかし、僕は飽きやすい性分なのですぐに暇になりました。

何か他にないかと近くを見ると蟻が歩いているのです。

僕はそこであることを思い付いたのです。

……この蟻を水に浮かせて遊ぼう。

僕は早速蟻を捕まえ、水へと浮かべました。

蟻が泳ぐ姿は、見ていてそれなりに楽しいものでしたが、ついに僕はそれにも飽きて帰ることに決めました。

異変が起こったのはその夜のことでした。

夕食を終えて自分の部屋に戻り、グダグダしていたのですが……

ふと、網窓の方に目を移すと、そこにはびっしりと羽虫が張り付いているのです。

今までにそんなことは無かったので軽く焦ってしまい、入ってきてはまずいと殺虫剤で網窓の向こうから撃退しました。

かなりの数を駆除し、疲れた僕はそのまま電気を消して寝ることにしました。

その後は自分の部屋の窓に虫が張り付く、なんてことは無くなりました。

しばらくして2学期が始まり、僕は当時学校で流行っていた怪談レストランという本を読むようになりました。

その中で、ある一つの話を見て自分は背筋が凍る思いをしたのです。

ーーーーお盆に虫を殺すと、ご先祖様達は虫になって帰ってくる。ーーーー

果たして、あの日だけ僕の部屋の窓に虫が集まっていたのは偶然だったのでしょうか。

それとも、あれは僕のご先祖様だったのでしょうか？

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