🕯️はじめに:南原トンネルとは?
今回ご紹介するのは、広島市安佐北区の南原峡へ向かう道にある――南原トンネルです。
正式名称は「南原隧道」。
南原峡一帯は昔から広島県内の心霊スポットとして名前が挙がり、トンネルだけでも「エンジンとライトを消してクラクションを3回鳴らすと、天井から霊が落ちてくる」「生首が飛んでくる」といったかなり強烈な噂があります。
さらに奥の南原峡キャンプ場には「トイレで自殺した人の霊が出る」「“わしは死にたくない”という文字が残った」という話があり、その先の明神三連トンネルまで含めて一帯が危険視されてきました。
ただし、南原峡は本来、1967年に指定された県立自然公園です。
南原隧道も広島市が現在まで管理している道路トンネルで、廃トンネルではありません。
今回は、公的な道路資料と自然公園資料、2005年以降の古い掲示板、私が実際に訪れたときの写真を照らし合わせながら、「南原峡の怪談」がどこまで確認できるのか掘り下げます。
🗺️南原トンネルの情報
南原トンネルの基礎情報
正式名称:南原隧道
読み:なばらずいどう
所在地:広島県広島市安佐北区可部町南原
路線:広島県道253号南原峡線
竣工:1971年(昭和46年)
延長:100.3m
幅員:5.8m
管理:広島市
周辺:南原峡県立自然公園
現在:現役の道路トンネル
南原トンネルの場所
南原隧道は、南原ダムや南原峡へ向かう県道253号南原峡線上にあります。
広島市の「トンネル維持管理実施計画」では、1971年竣工、延長100.3m、幅員5.8mの道路トンネルとして記録されています。
2018年度の点検では健全度Ⅲとされ、その後補修が行われたことも同計画に記載されています。
つまり、古いトンネルではありますが、現在も行政が点検・補修を行う現役の道路施設です。
参考:広島市「トンネル維持管理実施計画」
南原峡とは?
南原トンネルの怪談を考えるうえで、周辺の南原峡そのものも重要です。
南原峡は、広島市安佐北区可部町に広がる県立自然公園。1967年(昭和42年)9月に指定され、面積は925ヘクタールあります。
堂床山・可部冠山を源流とする渓谷で、加賀津の滝、大滝、獅子岩などの景観で知られ、キャンプ場や遊歩道も整備されてきました。
つまり、本来は紅葉や渓谷美を楽しむ自然公園です。
一方で、山深く、夜になると人通りが減ることや、ダム・トンネル・古い公衆トイレといった要素が重なったためか、ネット上では複数の怪談が一帯に集中していきました。
参考:広島県「南原峡 県立自然公園」
明神三連トンネルは別の場所
南原峡の怪談では、南原隧道と「明神三連トンネル」が一緒に語られることがあります。
しかし両者は同じトンネルではありません。
明神三連トンネルはさらに奥、明神ダム方面の管理区域にある別のトンネル群です。
「奥へ行くほど危険」「3本すべて通ると死ぬ」といった噂がありますが、管理地への無断立入りをして確認するような場所ではありません。
旧記事でも、柵や警報設備に関する表示があり、中国電力等の管理地へ入らない方がよいと書いていました。
現在も、管理区域・立入禁止箇所へは絶対に入らないでください。
👻南原トンネルに纏わる噂と心霊現象
- トンネル内でエンジンとライトを消し、クラクションを3回鳴らすと天井から霊が落ちてくる。
- 走行中、前方から生首が飛んでくる、または追いかけてくる。
- 誰もいないのに人の声や女性のうめき声が聞こえる。
- 通過後にライトが消える、エンジンがかからない、タイヤがパンクするなど車に異常が起きる。
- トンネルの奥にある石碑付近で写真を撮ると霊が写る、車に手形が付く。
- 南原峡は自殺の名所だという噂がある。
- キャンプ場の古いトイレで自殺があり、「わしは死にたくない」と書かれた遺書や文字が残ったという噂がある。
- キャンプ場のトイレで女性が暴行された末に死亡したという別の噂もある。
- キャンプ場のトイレに女性や男性の霊、人魂が現れる。
- 明神三連トンネルはさらに危険で、3本すべて通ると近いうちに死ぬと言われる。
※ここに挙げた内容には、古い掲示板・個人ブログ・心霊サイトで実際に流布している噂を含みます。自殺・暴行死亡などの重大な話も、裏付けが確認できないものは削除せず「噂」として掲載し、事実とは区別しています。
この場所で有名な「クラクション3回」の噂は、少なくとも2005年8月の2ちゃんねる系掲示板まで遡れました。
そこにはすでに、「南原峡のトンネルで昔、エンジンを切ってクラクションを3回鳴らしたら霊が出ると言われていた」という書き込みがあります。
つまり、現在の心霊サイトが最近作った噂ではなく、少なくとも20年以上前には広島の心霊スポット話として共有されていたわけです。
2006年7月の現地ブログにも、トンネルでライトを消してクラクションを3回鳴らす話、キャンプ場のトイレで女性が殺されたという噂、奥のトンネルが危険という話がすでに登場しています。
同年9月の掲示板では、「キャンプ場の一番奥の公衆トイレに夜だけ文字が浮かび上がる」という投稿に対し、「女性の霊が出る」「トンネルでも出る」と返信されています。
2007年には、地元の人間でも夜の南原方面を危険視しているという書き込みや、訪問後に携帯電話の異常が起きたという怪談も見られます。
参考:広島市安佐北区の古い心霊スポット掲示板ログ
キャンプ場トイレの「死にたくない」は本当?
南原峡キャンプ場については、「トイレで自殺した人物がいて、“わしは死にたくない。わしは死にたくない。”と書き残した」という噂が現在も広く掲載されています。
また別系統では、「女性が暴行され、トイレ付近に放置されて死亡した」という話もあります。
ただし今回、新聞記事や行政資料まで確認しましたが、これらの内容と一致する事件・自殺を特定できる一次資料は見つかりませんでした。
さらに噂によって、霊の性別が男性になったり女性になったり、遺書だったり壁の文字だったりと内容が変化しています。
そのため、「南原峡の古いトイレにまつわる怪談が2000年代には存在していた」ことは確認できるものの、具体的な死亡事件までは確認できないというのが現状です。
📷南原トンネルに実際に行ってみた
私が訪れた際は時間の都合もあり、南原峡一帯すべてではなく南原トンネル周辺を中心に見ています。
当時は「近くに心霊スポットが密集しているので一石三鳥」なんて考えていましたが(笑)、現在は管理区域や立入禁止箇所へ入らないことを前提にしてください。
ここからは当時の写真を見ていきます。


南原峡方面へ狭く暗い道を進んでいくと、突然トンネルが現れます。
これが南原隧道です。
当時は近くへ車を停めて徒歩で見ましたが、現在も道路として使われているため、通行を妨げる駐停車や危険な場所での徒歩探索は避けてください。


坑口には「南原隧道」と書かれています。
見た目は比較的きれいですが、照明設備がなく、夜は内部が真っ暗です。
当時は「ずっと奥まで続いているように見える」と感じましたが、公的資料で確認すると延長は100.3m。
体感で「100mくらい」と書いていた旧記事は、かなり近い数字でした。



内部はこんな感じです。
昔は落書きが多かったという記録がありますが、私が訪れたときには目立つ落書きはほとんどありませんでした。
壁面の色が違う部分があり、塗り直された跡のようにも見えます。
そして当時、噂どおりエンジンとライトを切り、クラクションを3回鳴らすということも試しています。
結果は――何も起きませんでした(笑)
ただし、これは過去の訪問時の記録です。現在の公道上で停止して同じ行為を試すことは危険なので、真似しないでください。


トンネルを抜けると南原ダム方面へ続きます。
金網のフェンスには花が付けられていました。
当時は「自殺した人への供花なのか?」とも思いましたが、今回調べ直してもこの花の理由は確認できませんでした。
噂を知っていると何でも心霊と結び付けたくなりますが、分からないものは分からないままにしておく方が正確ですね。


この石碑の前で写真を撮ると霊が写る、車に手形が付くという噂もありました。
実際に撮影しましたが、私の写真には特に不可解なものは写っていません。
さらに奥にはキャンプ場や明神三連トンネルがありますが、この日は時間がなく、そこまでは行っていません。
🧪噂の真相と検証結果
南原トンネルについては、まずトンネルそのものの情報はかなり明確です。
正式名称は南原隧道。1971年竣工、延長100.3mの現役道路トンネルで、広島市が維持管理しています。
また、南原峡が1967年指定の県立自然公園で、キャンプ場などが整備された場所であることも確認できます。
その一方で、「クラクション3回」「生首」「キャンプ場トイレの自殺」「女性暴行死」「自殺の名所」といった怪談の原因になる具体的な事件は、今回の調査では確認できませんでした。
ただし噂そのものは古く、クラクション3回の話は2005年、キャンプ場トイレの話は2006年の掲示板まで遡れます。
現在のサイトだけに存在する話ではありません。
私自身も現地でクラクションの噂を試しましたが、霊が落ちてくることも、生首が現れることもありませんでした。
現時点では、南原峡一帯に2000年代以前から怪談文化が定着していることは確認できるが、噂の由来とされる死亡事件は確認できないという整理になります。
😱南原トンネルの恐怖度
南原トンネルの恐怖度
雰囲気:★★★☆☆
立地:★★★☆☆
心霊現象の有無:★☆☆☆☆
過去の事故事件の有無:★☆☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆
✍️まとめ
南原トンネルは、トンネル単体というより南原峡一帯に多数の怪談が集中していることが特徴です。
クラクションを3回鳴らすと霊が落ちてくる。
前から生首が飛んでくる。
キャンプ場のトイレには自殺者の霊が出る。
さらに奥の明神三連トンネルはもっと危険――。
こうした話は少なくとも2000年代半ばにはネット上で共有されていました。
一方、公的資料から分かる南原峡は、自然景観を守り利用するための県立自然公園であり、南原隧道も現在まで維持管理される道路施設です。
噂の原因とされる死亡事件までは確認できませんでしたが、夜の暗い渓谷と無照明のトンネルが、怪談の舞台として強い印象を与えてきたことは想像できます。
私が訪れた際には心霊現象はありませんでしたが、雰囲気自体はかなりある場所でした。
現在訪れる場合は、公道・自然公園・管理区域であることを忘れず、立入禁止箇所には絶対に入らないでください。
というわけで、今回はここまで。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
それでは――お憑かれさまでした。
🔗関連する心霊スポット
💬読者の声・体験談を募集中
昔の南原峡を知っている方、クラクション3回の噂を2005年以前から聞いていた方、キャンプ場の古いトイレに関する地元の話をご存じの方の情報をお待ちしています。
特に「死にたくない」という文字の出所や、南原峡で実際に報道された事件との関連をご存じの方がいれば、ぜひお問い合わせフォームやコメントからお聞かせください。








コメント