大谷池
大谷池は愛媛県最大のため池です。
隣にはえひめ森林公園があり、観光地としても有名な場所なのですが、県内有数の心霊スポットでもあります。
大谷池は完成するまでにかなり苦労している様で、途中で決壊事故が起こり300人余りが犠牲になったという話や工事がなかなか進まないという理由で100人の女性を人柱にしたという噂まであります。
そのことが原因なのか、数々の心霊現象が噂される様になってしまいました。
心霊現象は本当に起こるのか?
今回も実際に行って検証してきました。
ですが、今回はいつもと少し違いますよ。
いつもの心霊スポット滞在時間は長くて2時間程度ですが、今回は大谷池で朝までお泊りしてきました。
今回こそは心霊現象が起こったのでしょうか、ではどうぞご覧ください!
◇大谷池の場所◇
場所は地図の通りです。
この場所にナビをセットして、ナビの通りに行って貰えると特に迷うことなく着くでしょう。
近くには車を停めるスペースもありますし、トイレもありますので安心してください。
◇大谷池の噂、心霊現象◇
大谷池の主な噂、心霊現象を集めてみました。
- 大谷池を作る際に決壊事故が起こり300人余りが犠牲になった。
- 大谷池を作る工事が難航し100人の女性を人柱にした。
- 大谷池の水面からいくつもの白い手が伸びてくる。
- 女性の霊が出る。
- 自殺の名所になっている。
- 有名な霊能者の宜保愛子さんが大谷池を訪れ、自分の手に負えないと逃げ帰ったことがある。
大谷池を作る際に起こった事故や人柱が一連の心霊現象の原因とされているようですね。
ですが、この起こったとされる決壊事故や人柱が事実だという証拠は一切ありませんでした。
一つめの決壊事故が起こり300人余りが犠牲になったという噂からみていきましょう。
とある心霊サイトでは「決壊事故が起こり300人余りが亡くなったと書かれている石碑がある」と書かれていましたが、私が実際に行った調査では見つかりませんでした。
もちろん、私が単に見つけられなかったという可能性もありますが…
その後も色々と調べていると日本ダム協会のサイトにいきつきました、日本ダム協会のサイトによると300人ではなく、実際は3人の方が工事の際に亡くなられているみたいです。
二つめの100人の女性を人柱にしたという噂についてですが、これは池の近くにある百体地蔵からきているみたいですね。
百体地蔵は水子供養のためのものと思われるので大谷池とは関係無いそうです。
当時の南伊予村の村長である武智惣五郎さんという人がとても素晴らしい方で大谷池の築造に私財を投じ、自分の写真を人柱として埋め工事の無事を祈ったとされています。
ここからは私の考えですが、その武智惣五郎さんの人柱の話と百体地蔵の話が合わさり、100人の女性を人柱にしたという話ができたのではないでしょうか?
◇実際に大谷池に行ってみた◇
前回更新した原池から距離的に近いのでその足で大谷池も探索してきました。
原池の記事のリンクを貼っておくので良ければそちらもどうぞ。
前回も言いましたが池系の心霊スポットは本当は夜に来たくないんですよ…
夜に来ると暗くて写真が綺麗に撮れなくて困るんです。
池の全体像を撮りたくても明るさが足りなくて撮れませんしね。
なので今回は夜から朝にかけて探索するお泊り探索をしました!
池の周囲には点々といくつか石碑があります。
この石碑には何か俳句?みたいなのが書かれていた様な気がします。
近くには桜が咲いていました。
少し散っていますが、この散った後にできる花びらの絨毯も趣があって良いですよね。
大谷池記念と書かれた大きな石碑です。
隣には武智惣五郎頌徳碑と書かれた石碑もありました。
先程も話しましたが、武智惣五郎という方は当時の南伊予村の村長です。
大谷池ができる前の南伊予村は毎年のように干害や水害で悩まされていました。
そこで立ち上がったのが武智惣五郎さんです。
「成否はもとより天にあり、吾れ死すとも辞せず」という決意の上で大谷池の築造に取り組まれたそうです。
池の築造に私財を投じ、更には自らの写真を人柱として差し出し、命までもを捧げる覚悟で14年の歳月をかけて完成させました。
その功績は今でも称えられ、市民の英雄となっています。
こちらにも石碑がありましたが、なんの石碑だったか忘れてしまいました…
大谷池 全国ため池百選記念碑と書かれています。
全国約21万ヶ所あるため池から100ヶ所しか選ばれないんですから、とんでもなくすごいですよね。
でもいまいちすごさを感じないという…(笑)
この木の看板の奥に池があります。
大谷池の説明看板がありました。
文字に起こしておきます。
大谷川は、上流の砂や小石を流したため、下流の川底が次第に高くなり、いつもは水量が少ないが、大雨となると、たびたび水害を起こしてきた。
また用水は、上・下三谷の田に引かれたが、この地方は瀬戸内気候で、雨が少なく、炎天が続くと、たちまち水不足となった。
大正一三年(一九二四)南伊予村長武智惣五郎は、相つぐ水害と旱害を永遠に防ごうと、この池の築造を思い立った。
翌年、南伊予村ほか三か町村(郡中村・松前町・北伊予村)耕地整理組合を設立。
昭和六年(一九三一)工事を県営に移し、以後、幾多の難関を突破、十四年かけて、昭和二〇年三月、ついに完成した。
土手の高さ三八メートル、長さ一九八メートルで、貯水量一八〇万立方メートル、潅漑面積五七〇ヘクタール。
池のほとりには、記念碑と、武智惣五郎の記念碑が建てられた。
この池築造のかげには、この人の不屈の根性と、ゆるぎない実行力が秘められている。
皿嶺連峰県立自然公園にふくまれ、春は桜が美しく、冬は数千羽のかもが、シベリヤから飛んでくる。
この楽園に集まる野鳥の種類は、八十種にも及ぶといわれる。
昭和五九年には、この地に添って、えひめ森林公園が設けられ、昭和六一年には、谷上山と併せて、朝日新聞社の「四国の自然一〇〇選」に選定されている。
先人の方々の努力のおかげで今の私達の生活があります。
いつまでも感謝の心を忘れてはいけませんね。
他の心霊ブログやサイトでも取り上げられる、謎の小屋です。
池の管理の小屋かなんかでしょう。
それほど興味も湧かないので、次に行きます。
石の階段があり、階段を降りると池があります。
写真だと分かりづらいかと思いますが、階段の下はすぐに池になっています。
池の周りを散策していましたが、特に何もなかったのですぐそばにある龍王社という神社に来ました。
こちらの神社には大谷池築造の際に亡くなられた3名の方の供養塔があります。
池築造の工事の過酷さ、苦労が伝わってきますね。
静かに手を合わせてきました。
龍王社の写真です。
こじんまりとしていますが、とても静かで心落ち着ける場所です。
大谷池の全体像が撮りたいので、この龍王社の近くで車中泊することにしました。
車の中で少し仮眠を取っている時でした。
外から人の声が聞こえてきました。
なにかな?と思い窓から覗き込んでみると、心霊スポット探索に来た人達のようです。
その夜だけで私が知る限り、3グループ来ていました。
大谷池がそれだけ有名な心霊スポットということが分かりますね。
朝の龍王社の写真です。
特に心霊現象が起こることもなく清々しい朝を迎えました。
やはり心霊スポットとは名ばかりですね。
こちらが夜では暗くて写らなかった大谷池です。
写真はこれで終わりです。
◇最後に◇
大谷池に夜から朝にかけて過ごしてみましたが、心霊現象は一切起こりませんでした。
噂にあるように白い手が伸びてくることもありませんし、女性の霊が出ることもありません。
心霊現象が起こる原因とされている、300人が犠牲になった決壊事故や100人の女性を人柱にしたという噂に関しても、調べてみると何の根拠もないことが分かりました。
では終わります、お憑かれ様でした。
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