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【心霊スポット】牛鬼の角が今も残る!?根香寺に伝わる妖怪伝説と心霊噂【香川県】

Coco
ライター:Coco
怪談師やお化け屋敷プロデューサーとしても活動しています。オカルトとホラーの知識なら誰にも負けません(笑)
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🕯️はじめに:根香寺とは?

今回ご紹介するのは、香川県高松市の五色台にある――根香寺ねごろじです。

根香寺は、四国八十八ヶ所霊場の第82番札所。

現在も多くのお遍路さんや参拝者が訪れる、れっきとした現役の寺院です。

そんな由緒あるお寺が、なぜ「心霊スポット」と呼ばれるようになったのでしょうか。

根香寺を語るうえで欠かせないのが――牛鬼伝説。

人や家畜を襲ったという怪物「牛鬼」を、弓の名手・山田蔵人高清が退治し、その角を根香寺へ奉納したという伝承です。

しかもこれは近年のネット怪談だけではなく、郷土史・民俗資料・香川県立ミュージアムの調査にも記録されている伝承でした。

一方、夜の根香寺では「白い着物の女性が現れる」「門前の公衆電話が鳴る」「鐘を撞くと呪われる」といった、牛鬼伝説とは別系統の怪談も長く語られています。

今回は、寺院としての歴史、牛鬼伝説の古い記録、ネット上に残る心霊噂、そして私が実際に訪れた当時の写真を分けながら詳しく見ていきます。

🗺️根香寺の情報

根香寺の基礎情報

寺号:青峰山 千手院 根香寺
読み:ねごろじ
所在地:香川県高松市たかまつし中山町1506
霊場:四国八十八ヶ所霊場 第82番札所
宗派:天台宗
本尊:千手観世音菩薩
開基:弘法大師・智証大師と伝わる
創建:弘仁年間(810~824年)と伝わる
主な文化財:木造千手観音立像(重要文化財)、木造五大尊像・木造智証大師坐像(県指定有形文化財)
有名な伝承:牛鬼退治伝説
現在:現役の寺院・札所

根香寺の場所

根香寺は、高松市と坂出市にまたがる五色台ごしきだいの青峰あおみねにあります。

四国八十八ヶ所霊場会による所在地は、高松市中山町1506。

山門前には駐車場があり、現在も参拝者が訪れる寺院です。

心霊スポットとして紹介されることがありますが、廃寺でも廃墟でもありません。

参拝時間や寺院のルールを守り、夜間の肝試し目的で騒いだり、立入禁止箇所へ入ったりする行為は避けてください。

根香寺の歴史

四国八十八ヶ所霊場会によると、根香寺の始まりは弘仁年間(810~824年)。

弘法大師が五色台の五つの峰に金剛界曼荼羅の五智如来を感じ、この青峰に「花蔵院」を建立したと伝えられています。

その後、弘法大師の甥にあたる智証大師円珍ちしょうだいしえんちんがこの地を訪れ、一之瀬明神のお告げを受け、霊木から千手観音像を彫って「千手院」を建立。

その霊木の切り株から芳香が漂い続けたため、花蔵院と千手院を合わせて「根香寺」と呼ぶようになったとされています。

寺は後白河天皇の帰依を受けて栄えましたが、天正年間の兵火で本尊を失ったとされ、のちに高松藩主らによって再興されました。

現在の本尊である木造千手観音立像は国の重要文化財。高松市によれば、藤原時代初期の特徴を残す像とされています。

さらに根香寺へ至る遍路道は、1653年の『四国遍路日記』、1687年の『四国遍路道指南』にも記録があり、江戸時代前期には現在につながる遍路道が使われていたことが確認されています。

2025年9月には、根香寺境内も国指定史跡「讃岐遍路道」へ追加指定されました。

参考:四国八十八ヶ所霊場会
参考:高松市「木造千手観音立像(根香寺)」

牛鬼伝説はどこまで古いのか?

根香寺の牛鬼伝説は、ネット時代になって作られた話ではありません。

伝承では、青峰山に人や家畜へ危害を加える怪物・牛鬼が棲みつき、村人たちを困らせていました。

そこで弓の名手である山田蔵人高清やまだのくらうどたかきよが退治を依頼されます。

高清は根香寺の本尊・千手観音へ祈願し、満願の日に現れた牛鬼の口へ矢を命中させ、逃げた牛鬼を追って倒したと伝えられています。

そして角を切り取り、根香寺へ奉納した――というのが現在広く知られる物語です。

旧記事では「江戸時代初め頃の出来事」と書いていましたが、ここは修正が必要でした。

香川県立ミュージアムによると、山田蔵人高清は戦国期から豊臣政権期にかけて活動したとみられる武将で、後世に成立した『増真上人伝』『安原記』『全讃史』などに略伝が残っています。

つまり、牛鬼退治そのものを史実と断定することはできませんが、「戦国期の武将・山田蔵人を主人公にした伝承」が江戸時代の文献にも記録されている、という整理が正確です。

さらに香川県立図書館のレファレンス調査では、1933年刊『四国地方郷土研究録』にも根香寺の牛鬼の絵が寺宝として紹介されていることが確認されています。

2012年の香川県立ミュージアム調査研究報告には、根香寺の所蔵品リストとして「牛鬼角」も掲載されています。

つまり、「牛鬼の角とされる物が寺に伝わっている」という部分自体は、民俗資料・博物館調査でも確認できるわけです。

ただし、その角が実際に何の生物のものなのか、科学的に牛鬼の実在を証明した資料は確認できませんでした。

参考:香川県立ミュージアム「山田蔵人高清」
参考:レファレンス協同データベース「香川県の牛鬼の伝説・民話について」

👻根香寺に纏わる噂と心霊現象

  • 夜中に白い着物の女性の霊が現れ、目が合うと憑いてくる。
  • 根香寺で霊を連れて帰ってしまい、その後も職場などで現れたという体験談がある。
  • 門前にあった公衆電話に霊が現れる。
  • 公衆電話から電話をかけると死者につながるという噂がある。
  • 誰もいないのに公衆電話が鳴り、取ると呪われるという噂がある。
  • 丑三つ時に鐘を撞くと呪われる、または鐘を3回撞くと呪われるという別パターンの噂もある。
  • 入口付近の木に、人の手がしがみついているのを見るという話もある。
  • 役行者像の前で写真を撮っていると、腕を触られた感覚があったという体験談もある。

※牛鬼伝説のように民俗・郷土資料で確認できる伝承と、白装束の女性や公衆電話などの心霊噂は別のものです。ここでは確認できない話も削除せず、「噂」「体験談」として区別して掲載します。

根香寺が心霊スポットとして語られていた痕跡は、かなり古くまで遡れます。

2003年1月の四国の心霊スポット掲示板には、香川県で聞いた心霊スポットとして「根香寺」の名前がすでに挙げられています。

2008年の掲示板では、「五色台の公衆電話はかなりヤバい」という投稿に対し、別の利用者が「根香寺の電話ではないのか」と確認するやり取りも残っています。

この時点ですでに、五色台の公衆電話と根香寺を結び付ける怪談が共有されていたことが分かります。

2012年のYahoo!知恵袋には、夜中に白い着物の女性を高確率で見る、霊を連れて帰ってしまった、車で事故に遭いかけた――といった現在まで残る怪談とほぼ同じ内容が投稿されています。

さらに全国心霊マップには2014年10月から根香寺のページが存在し、白い着物の女性、公衆電話、丑三つ時の鐘の噂が記録されています。

つまり、これらは少なくとも2000年代から2010年代前半にはネット上で共有されていた怪談です。

一方、「公衆電話から死者につながる」「鳴った電話を取ると呪われる」といった細かなバリエーションについては、今回確認できた古い資料では起源を特定できませんでした。

白い女性の霊と牛鬼は関係している?

旧記事では、日本各地の牛鬼に「女性に化ける」「濡女など女性の妖怪と一緒に現れる」という伝承があることから、根香寺の白い女性の霊と牛鬼を結び付けて考えていました。

ただし、今回調べた根香寺の寺伝や郷土資料には、根香寺の牛鬼が女性へ化けたという記録までは確認できません。

牛鬼と女性霊の関連は面白い解釈ではありますが、根香寺に固有の伝承として断定するのは避けた方がよさそうです。

近年では、怪談家・恐怖新聞健太郎さんが根香寺で体験したという怪談も「webムー」で紹介されています。

そこでは、以前から「入口付近の木に手がしがみついている」「白い着物の女が出る」と聞いていたことや、訪問後に友人と同時刻に不可解な体験をしたという話が語られています。

これもあくまで本人の怪談・体験談ですが、現在の根香寺怪談がどのように語り継がれているかを知る資料のひとつです。

参考:webムー「高松・根香寺で『牛鬼に呼ばれた』話」

📷根香寺に実際に行ってみた

私が根香寺を訪れたのは夜中でした。

五色台一帯には白峯寺や五色台トンネルなど、ほかにも心霊スポットとして語られる場所があります。

暗い山道を上っていくと、山中に根香寺が現れました。

ここから掲載するのは、その当時に撮影した写真です。

なお、根香寺は現在も参拝者を受け入れている現役寺院です。この記事は当時の訪問記録であり、夜間の肝試しや参拝ルート以外への立入りを勧めるものではありません。

夜の根香寺周辺

根香寺の門の前には駐車場があります。

ただ、当時はそのことを知らず、途中にある駐車場へ車を停めて歩いていました。

当時は参道の途中にある横道から入ってしまいましたが、現在訪れる場合は必ず正規の参拝ルートを利用してください。

根香寺周辺の石碑

途中には石碑がありました。

右上には大きなオーブのようなものが写っていますが、これはおそらく埃などがフラッシュに反射したものだと思います。

この時使っていたカメラでは、こうした丸い光がよく写っていました。

根香寺の参道と階段

横道から参道へ合流すると階段がありました。

夜ということもあり雰囲気はありますが、この時点では特に何も感じません。

階段を上り、本堂の方へ進んでいきます。

根香寺の水かけ地蔵
根香寺の役行者像

水かけ地蔵と、役行者えんのぎょうじゃの像がありました。

役行者は役小角とも呼ばれ、修験道の祖として伝えられる人物です。

旧記事では「鬼神を操る役行者と牛鬼伝説は非常に関係が深い」と書いていましたが、今回調べた限り、根香寺の牛鬼退治譚とこの役行者像を直接結び付ける史料は確認できませんでした。

ここは別々の信仰・伝承として見た方が正確です。

夜の根香寺本堂周辺
根香寺本堂周辺
根香寺本堂

本堂に着きました。

牛鬼の絵と角とされる品は根香寺に伝わっていますが、通常公開されているものではありません。

2011年の訪問記録でも「現在は一般公開されていない」と紹介されています。

旧サイトのWayback Machineには、かつて根香寺側が公開していた牛鬼の絵と角の写真も残っています。

角の正体については気になるところですが、今回確認できた学術・行政資料では「何の動物の角なのか」まで同定した記録は見つかりませんでした。

少なくとも、香川県立ミュージアムの調査報告で寺宝「牛鬼角」として所蔵品目録に載っていることまでは確認できます。

根香寺の境内

本堂では特に何も起こらなかったので、入口の山門の方まで戻ってきました。

根香寺の説明看板

こちらは当時撮影した根香寺の説明看板。

弘法大師と智証大師に関わる寺院の成立、本尊の千手観音、兵火と再興などが説明されています。

今回、公的資料も改めて確認しましたが、根香寺が非常に長い歴史を持つ霊場であることは間違いありません。

心霊スポットという一面だけで語ってしまうには、もったいない場所です。

根香寺の山門
夜の根香寺山門

こちらが山門です。

門の左右には仁王像と大きな草鞋が見えます。

この近くに、牛鬼像と「霊が出る」と噂された公衆電話があると聞いていたのですが……。

根香寺山門付近
根香寺の門前

噂の公衆電話がなかなか見つからなかったので、その場で調べてみると、すでに撤去済みという情報が出てきました。

私が訪れた時点では、実物を確認できませんでした。

そして牛鬼像も探したのですが、なぜか見つからず。

後から昼間の参拝ブログなどを見ると、みなさん普通に見つけています(笑)

夜だったから見落としただけだと思うのですが、牛鬼像を目的に来たのに見つけられなかったのは今でも少し悔しいですね。

根香寺の仁王像と大草鞋

門の横にある仁王像と大きな草鞋です。

写真はこれで終わり。

私が訪れた際には、白い着物の女性や不可解な声など、はっきりした心霊現象は起こりませんでした。

🧪噂の真相と検証結果

今回調べ直して一番大きかったのは、牛鬼伝説と心霊噂を分けて考える必要があるということです。

牛鬼については、寺院公式の由緒だけでなく、郷土史、戦前の民俗資料、香川県立ミュージアムの研究まで確認できます。

「山田蔵人高清が牛鬼を退治した」という出来事そのものを史実として証明することはできませんが、牛鬼退治譚が地域に長く伝承され、「牛鬼角」と呼ばれる寺宝が実際に所蔵されていることは確認できます。

一方、白い着物の女性、公衆電話、鐘の呪いについて、寺の歴史と直接つながる事件・事故は確認できませんでした。

ただし、心霊スポットとしての噂自体も新しいものではなく、根香寺の名前は2003年の心霊掲示板にすでに登場し、公衆電話の話は2008年、白い女性の具体的な怪談は遅くとも2012年には確認できます。

したがって、「牛鬼伝説は古い民俗伝承」「女性霊や公衆電話は少なくとも2000年代には存在した近現代の怪談」と分けるのが、現在確認できる資料に最も合っています。

私自身の訪問では明確な怪異はありませんでしたが、噂が長年語られてきたことまで否定する理由もありません。

😱根香寺の恐怖度

根香寺の恐怖度

雰囲気:★★★☆☆
立地:★★★☆☆
心霊現象の有無:★☆☆☆☆
過去の事故事件の有無:★☆☆☆☆
総合評価:★★☆☆☆

✍️まとめ

根香寺を改めて調べてみると、かなり面白い場所でした。

心霊スポットとして有名になる以前から、牛鬼退治の伝承が郷土史や民俗資料に残され、現在も「牛鬼の角」とされる寺宝が伝わっています。

その一方で、白い女性、公衆電話、鐘の呪いといった話は、牛鬼伝説とは別に2000年代以降のネット上でも語り継がれてきた怪談です。

「牛鬼の怨念が女性の姿で現れる」と考えるとホラーとしては面白いのですが、そこまでを裏付ける根香寺固有の古い伝承は確認できませんでした。

私が訪れた際にも、明確な心霊現象は特にありません。

ただ、夜の山寺独特の雰囲気と、何百年も伝わってきた牛鬼の物語が重なることで、不気味なイメージを持たれやすい場所なのかもしれません。

そして何より、根香寺は現在も四国八十八ヶ所霊場の札所であり、国指定史跡にも含まれる大切な信仰の場所です。

訪れる場合は、心霊スポットとして騒ぐのではなく、寺院への敬意を忘れずに参拝してください。

というわけで、今回はここまで。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

それでは――お憑かれさまでした。

🔗関連する心霊スポット

・【香川県】金山トンネル
・【香川県】中村トンネル(立石隧道)

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根香寺で白い着物の女性を見た方、昔の公衆電話を知っている方、牛鬼の角や掛け軸を実際に見たことがある方の情報をお待ちしています。

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Coco
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